俺のココ、あいてるけど。
 
そうだったんだ・・・・。

モッサ君にそんなことがあったから、今日はどこか変だったんだ。

もしもあたしがモッサ君みたいな失敗をしてしまったら・・・・冗談でも言わなきゃやっていられない。

どうにかなっちゃいそうだよね。


「本当ごめんな。長澤も疲れてるのに・・・・」


雨を眺めていたモッサ君は、短くなった煙草を灰皿に押しつけた。

その横顔は、言葉でどう説明したらいいか分からないような・・・・そんなとても切ない顔。


「いいよ、モッサ君。同じバイト先で働いた仲じゃない。頼りたいときには頼ってもらって全然いいんだよ?」


だからあたしは、昔のバイト仲間としても同期としても、モッサ君の力になってあげたいと思った。

・・・・といっても、こうして会ったり話を聞くことしかできないかもしれないけど。


「そっか、ありがとな、長澤。ちょっと復活した」

「うん!」


モッサ君が笑ってくれて、それであたしにも笑顔が戻った。

とりあえずよかった・・・・。

携帯の時刻は、もうすぐ0時を刻もうとしていた。
 

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