俺のココ、あいてるけど。
 
0時10分───・・。


「じゃあ、ここで。送ってくれてありがとう、モッサ君。気をつけてね。あと、ファイトだよ!」

「こっちこそありがとな。明日から気持ち入れ換えて頑張るよ!」

「うん!」


それからすぐに部屋の前まで送ってくれたモッサ君は、手を振りながら帰っていった。

笑顔も見えて、あたしも車が角を曲がるまで笑顔で見送った。





部屋に入って電気をつけると・・・・モッサ君の言った通り、大変なことになっていた。

靴もジーンズも泥だらけで、靴下まで雨がしみ込んでいた。


「・・・・あ。大きな水溜まりに思いっきり足を突っ込んじゃったんだっけ、あたし・・・・」


洗濯機にジーンズと靴下を入れながら、今さら思い出す失敗。

あのときは全然余裕がなかったからなぁ・・・・なんて勝手に言い訳。


「でもいっか。モッサ君、元気が出たみたいだしね!」


と、すぐに楽天的に考えられるあたしの頭は優れものかも。

もう一度お風呂に入って体の芯まで温まると、眠気もあってあたしはすぐに眠りに落ちた。
 

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