俺のココ、あいてるけど。
◆誠治side.*:・゚
「登坂さ〜ん♪」
「今度は何だ、梅村綾・・・・」
長澤のシフト休みが明けて何日かして、また梅村綾がバイトに入っているという日。
今日も相変わらず、梅村綾は俺につきまとう。いい加減、やめてほしい。
「うわぁ〜!綾のこと、フルネームで覚えてくれたんですね〜!超嬉しいぃ♪」
「あっそ」
そして、うるさい。
「ねぇ聞いて、登坂さん!未来さんに夏が来そうなんですよぉ♪」
「夏・・・・?」
誰にでも来るんじゃないのか?
言っている意味が分からなかった俺は反復して聞いた。
「もぅ〜、分かってないですねぇ登坂さんは!彼氏ができるかもしれないんですよぉ!!」
「彼氏?」
「そぉ!イケメンの♪」
長澤に彼氏・・・・。どうしたんだろう、胸の奥がチクチク痛い。
まさかこの間の・・・・いやいや、雨の夜に急いで出かけたからって男とは限らない。
「未来さんに彼氏がいないから、綾が合コンに誘ったんです!そしたら未来さんの知り合いも♪」