俺のココ、あいてるけど。
涙の誕生日
◇未来side.*:・゚
「綾ちゃん、あたし1人じゃ心細いんだって。ね? お願い!」
「嫌ですよ〜、なんか悔しいんだもん、綾、行きません!」
「・・・・」
どうしよう・・・・。
「だって、誘われたのは未来さんでしょ? 行ってくればいいじゃないですか!」
「それは・・・・そうだけど」
でも、綾ちゃんを裏切るようなことはできないよ、あたし。
あたしにこれ以上、登坂さんを好きにならせないで・・・・。
お刺身の盛り合わせの失敗をした日から数日が過ぎた。
あの日綾ちゃんはバイトが休みだったけど、今日は一緒。
それで、今は“埋め合わせの飲み会”のことを話していて、なんとか来てもらえないかと交渉中。
「綾のことなんか、登坂さんは眼中にないんですよ!なんで未来さんばっかり・・・・!」
「だから、それにはきっと何の意味もないんだって。綾ちゃん、まだお酒が飲める歳じゃないでしょう? それだけだよ」
だけど、綾ちゃんはこの通りのご立腹で、あたしだけが誘われたことを相当怒っている。