俺のココ、あいてるけど。
 
それからの飲み会は、もう本当にどうしたらいいか分からない状況になってしまって・・・・。

酔った山下さんにからかわれたり安藤君にニヤニヤされたり。

まるで生きた心地がしなかった。


「はいっ!未来さんはモッサ君の隣ね!ちゃんとお相手してあげてください♪」


何かと仕切りたがり屋の綾ちゃんに無理やりモッサ君の隣に座らされ、ビールのピッチャーをずいっと渡され・・・・。

そのときに“頑張って♪”と星が飛ぶようなウィンクまでされて。


「あの綾って子、長澤と性格が合うのか? ・・・・なんつーか、かなり強烈なんだけど」

「うん、まぁ・・・・それなりに」

「大変だな・・・・」

「・・・・はは」


それを見たかは分からないけど、そうモッサ君に耳打ちされたり。

モッサ君の言葉じゃないけど、本当に大変な思いをした。


「登坂さん♪ サラダがいいですかぁ? それともビールがいいですかぁ?」

「・・・・なんでもいい」


そして、登坂さんの横にぴったり付いて動かない綾ちゃんは、ずっと話しかけていた。
 

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