俺のココ、あいてるけど。
 
今年に入って・・・・このスーパーで働き始めてから2回目のトイレ。

今度は、気にかけてくれるのは登坂さんじゃなくてモッサ君。

それを除けば、2ヶ月前と少しも変わらないあたしがいた。


自分の限界も分からないで勢いだけで飲んで、こうしてトイレにこもるあたし・・・・。

本当、最低。

最低すぎて涙も出ないよ・・・・。





それから少しして、なんとか気持ち悪さから抜け出したあたしはトイレを出た。

すると、そこには・・・・。

綾ちゃんが壁にもたれかかって男子トイレのほうを見つめていた。


「未来さん、大丈夫ですかぁ?」


あたしに気づいた綾ちゃんが心配そうに駆け寄る。


「・・・・うん、なんとか」

「なんか、登坂さんも気持ち悪くなったらしくてぇ。綾、ここで待ってるんですぅ」


お酒は飲んでいないのに、なぜか綾ちゃんの口調は酔ったように聞こえる。

色気・・・・のせいかな。


「そう・・・・」

「なんでかなぁ・・・・。未来さんと登坂さん、今日は飲みすぎなんじゃない?」
 

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