俺のココ、あいてるけど。
 
「いや、そういう・・・・ていうか小百合!声大きいっ!」


あたしも危うくグラスを倒しそうになって、当たり前のように顔が真っ赤になる。

今まで気持ちよく涼んでいたのに“好き”だの“告白”だのと言われて沸騰寸前。

改めて小百合の口から聞くと、どうも体が反応しちゃう・・・・。


「あ、ごめん。・・・・で?」


小百合は、さほど悪いとも思っていない顔でさらに追及する。

ニヤニヤ笑って、鼻先がくっつきそうなほどの至近距離で。


「まだ告白するって決めたわけじゃないよ。いつになるかも、本当にするかも分からないし・・・・」

「なんだぁ〜。ちょっと残念」


小百合は、もう半分に減ったアイスコーヒーの氷をストローでつつきながらそう言う。

でもね・・・・。


「でもね、自分に正直になりたいの。今までは“好き”っていうことの本当の意味も分からないでいたと思うの。だから・・・・」

「うん。確かに未来はそういうところがあったよね。“こんなあたしを好きになってくれるなんて”って、恵介君とつき合うときもそう言ってた」
 

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