俺のココ、あいてるけど。
真上にある太陽を見上げて、1回だけグスッと鼻をすすって。
それから俺を見て、いたずらっ子のようなあどけない笑顔で笑う。
「悪かったな。今まで避けっぱなしで・・・・。もっと早く言っていれば、梅村も辛い思いをしなくて済んだかもしれないのに・・・・」
俺がはっきりしないばっかりに余計に傷つけてしまったんじゃないか───そう思うのはただの男のエゴだろうか。
その笑顔の中にも無理をしている影が見えた俺はそう言った。
かける言葉がなかったんだ。
「何言ってるんですか!今も十分辛いですよ!」
「あ、そうか・・・・すまん」
でも、梅村綾はいつもの調子で俺の背中をパチンと叩く。
「こういうときは謝るのは無しですってば!綾だって振られたことくらいあります、立ち直り方は知ってますから!」
「そう・・・・か?」
「はい!だからもう行ってください。モッサ君に取られても知りませんよ♪」
「あ、あぁ・・・・」
梅村綾は強いと思った。
俺に気を遣って冗談を言って、空元気まで振りまいて・・・・。