俺のココ、あいてるけど。
どうしたらいいんだろう・・・・。
あたしは綾ちゃんとでも平気だけど、登坂さんとモッサ君はあんまり相性がよくないみたいだし。
お互いを牽制し合っている・・・・なんとなくそんな気がするんだ。
すると・・・・ふわっ。
一気に傘が軽くなった。
そして、あれっ? と思う間もなくモッサ君の声が耳に入る。
「なんだ? もう帰りの相談?」
「ま、まぁ・・・・」
と、言葉を濁して苦笑いのあたしに反して綾ちゃんは・・・・。
「見て分かるでしょ? 綾、帰りは乗せられないの。そうだ!モッサ君、乗せてよ!」
さっきまでの静かな綾ちゃんはどこへやら、コロッといつもの調子に戻って強気の発言。
綾ちゃん、モッサ君には弱い部分を見せたくないのかな?
「そりゃ、綾ちゃんがそうしてほしいならいいけど・・・・」
そのモッサ君は、あたしに目配せをしながら慎重に言葉を選ぶ。
綾ちゃんの迫力に押されてしまって、たじたじという感じだった。
「じゃあ決まり!未来さんは登坂さんと一緒に乗ってください♪」