俺のココ、あいてるけど。
◇未来side.*:・゚
───早くしなきゃ、早く・・・・!
あたしは、山のように積み上げられたお菓子の段ボールの横でかなり焦っていた。
それは30分前。
「長澤さん・・・・だっけ?」
「はい?」
レジのヘルプについていたけど、客足が一段落して暇になりつつあった頃、あるパートさんに呼ばれたんだ。
「悪いんだけど、お菓子の品出し頼んでもいい? 私、今日は定時に上がらないとダメなのよ。それまでは私もやるから」
「・・・・は、はい」
なかなか気の強そうなパートさんに“あたしも今日は定時上がりなんです”と言えるはずもなく。
あたしは、言われるままにお菓子コーナーに向かった。
それは、定時のちょうど5分前。
「この段ボールのお菓子を全部出したら終わりなんだけど、この量は1人じゃ無理でしょ?」
そう言われると、あたしは「そうですね」としか言えなかった。
「あとはよろしくね!お先に!」
結局、パートさんの代わりにお菓子を出すことになった。