俺のココ、あいてるけど。
すれ違う恋の行方
◆誠治side.*:・゚
金曜日───・・。
待ち合わせ場所に着くと、そこにはもう麻紀が来ていた。
スーパーが閉店時間になったらすぐに車を走らせるはずが、今日に限って予定通りにはいかず。
結局、少し遅れてしまった。
「・・・・麻紀」
急いで駆け寄り、声をかける。
半年ぶりに見る麻紀は心身ともに疲れきった様子で、その姿にあとの言葉が続かなかった。
「誠治・・・・来てくれたんだ。久しぶり。元気にしてた?」
俺の声に顔を上げた麻紀は、儚い笑顔を作ってそう聞く。
“元気にしてた?”って・・・・麻紀のほうが何倍も元気がないだろ?
俺に聞くことかよ・・・・。
「とりあえずは生きてる。元気かどうかは別問題かな」
「そう・・・・」
「うん」
少し冗談っぽく言ってみたが、麻紀の反応はよくなかった。
もともと細かった体がさらに細くなり、食事もまともに喉を通らないくらいなんだと改めて痛感させられる。
一体どんな男なんだ、麻紀をこんなにさせる男は・・・・。