俺のココ、あいてるけど。
 
最後は綾ちゃんお得意の、あの星が飛ぶようなウィンク。

あたしよりすごいことを言っていた綾ちゃんに、あたしはただ目が丸くなるばかりだった。


「じゃ、じゃあ・・・・?」

「綾が辞めるわけないじゃないですかぁ。未来さんと働くの、すっごい楽しいもん!」

「ありがとね、綾ちゃん」

「もぉ〜、何言ってんですか!未来さんと綾の仲でしょ?」

「うん」


よかった。

綾ちゃんがいなくなったらあたし・・・・本当によかった。


「それに、綾にはまだ仕事が残ってますしね♪ ここで辞めるわけにはいきませんっ!」

「そっか!」

「はい!」


そう言ってファイティングポーズをとる綾ちゃんにつられ、あたしもいつの間にか笑っていた。


綾ちゃん、強くなったね。

なんだかメソメソしている自分が急にバカらしく思えてきたよ。

あたしも綾ちゃんに負けてなんかいられないな、もっとしっかりしなくちゃいけないね。


「あ、でも、何かあったときは遠慮なく言ってね? あたしじゃ頼りないかもしれないけどさ・・・・」
 

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