俺のココ、あいてるけど。

　
こうしたら伝わるだろうか。

こうしたら、俺の気持ち全部、そっくりそのまま分かってもらえるだろうか････。


「とにかくあたし、登坂さんが好きなんです。もう自分の気持ちに嘘はつけません。重くたって頼りなくたって、これがあたしです。だからあたしと････」

「長澤」

「････はい」


もういいよ。

もう、何も言わなくていい。

泣かせてばかりで、ヘタレで情けなくて、どうしようもないこんな俺だけど───･･。


「ありがとう････好きになってくれて。俺だって長澤が好きだ」

「登坂さん････」

「長澤未来さん。俺のココ、あいてるけど････来てもらえますか」

「え？」










俺は、長澤の返事も待たずに体を引き寄せ抱きしめた。

返事の前に抱きしめるなんて完全にフライングだけど、でも。


「ふぇ････」


俺の腕の中にすっぽり収まる長澤が、泣きじゃくる未来が、きっと彼女の答えだから････。


「俺とつき合って」

「はい････」