俺のココ、あいてるけど。
 
こうしてあたしは、めでたく綾ちゃんと仲直りができたんだ。

綾ちゃんとの関係は絶好調。

今日なんて、お客様の目を盗んでおしゃべりをしていたら・・・・。


「給料から差し引くぞ?」


と、そんな場面を登坂さんに見つけられ、愛ある優しいげんこつを落とされてしまった。

でも・・・・。


「「ごめんなさい」」

「フッ!」


申し合わせたように同じタイミングで謝るあたしたちに、たまらず吹き出した登坂さん。

口に出しては言わないけど、登坂さんはあたしたちのことをすごく心配してくれていたらしくて。

「きゃー!退散!退散!」なんて言ってそそくさと持ち場に戻る綾ちゃんを見送ったあと、耳元でこう囁かれたんだ。


「長澤と梅村もハッピーエンドみたいだな。おめでとう」


って。



─・・

──・・・

───・・・・



『へぇ〜。綾ちゃんって子、本当に未来が好きなんだね。仲直りできてよかったじゃん!』

「うん!」


みんなでお揃いのお守りが運んでくれた奇跡だよ、本当。
 

< 465 / 483 >

この作品をシェア

pagetop