俺のココ、あいてるけど。
 
「すねてないよ? ちょっとね、幸せを噛みしめているだけ」

「そうなの?」

「うん」


ずっとずっと好きだった人があたしの名前を呼んでくれる幸せ。

ずっとずっと恋い焦がれていた人があたしだけを見てくれる喜び。


・・・・挙げればきりがなくなっちゃうけど、これから先も幸せや喜びをたくさん感じられるように。

1つ1つを大事に積み重ねて、大きな愛に育てていけたら。

そうして愛が育ったとき、そばには誠治がいてほしい・・・・。


今度は深く落とされた唇に応えながら、あたしはぼんやりとそんなことを考えていた。

それが伝わったのか、唇を離すと耳元で誠治が甘く囁く。


「ずっとずっと一緒な、未来」

「うん」

「ずっと、ずっと、な」

「うん」


ねぇ誠治・・・・。

あたしの未来、もう予約してくれて構わないよ。

喜んだり泣いたり、笑ったり怒ったり、どんなときも2人一緒に。





“ずっと、ずっと”ね・・・・。















 

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