俺のココ、あいてるけど。
 
そうしてなんとか始業時間に間に合ったあたし。

朝からドキドキしたおかげで、二日酔いなんてどこかへ飛んだ。


仕事中、たまに目が合うと登坂さんは軽く微笑んでくれて、あたしもつられて苦笑い。

恥ずかしいところを見られちゃった・・・・と、苦笑いと同時に顔も赤くなった。





でも───・・。





「登坂さん・・・・1つ聞いてもいいですか?」

「なんだ?」


お昼休み、休憩室にコーヒーを買いに来た登坂さんに気になっていたことを尋ねてみる。


「あ、あたしの部屋、見ました? ・・・・よね?」


出社して思い出したんだ、洗濯物を干しっぱなしだったこと。

服にタオルに、それに・・・・下着。

あたしはもう仕方がないと腹を決めたけど、登坂さんはあんなのを見て引いたんじゃないか・・・・。

そう考えると、申し訳ないやら、やっぱり恥ずかしいやら。

“忘れてください!”と、それだけを言いたくて、休憩室を出る登坂さんを必死に止めた。


「あぁ、逆光だったから見えなかったけど。なんだ?」
 

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