雪だるまとペガサス
一行はロッキー山脈を北上し続け、遂にはアメリカ合衆国中央北部ウィスコンシン州へ到達しました。


湖畔近くの森にて一時休息を取った一行は、例によって雪ダルマ以外は眠りに落ちています。


何者も訪れない、穏やかな一時でした。


そんな中、不意に聞き取り難い声がしました。


はっきりしない、空耳のような声が辺りに響きます。


雪ダルマは何を思うのか無言です。


動いたり表情を変えたりする事の無い雪ダルマは、口を利かなければその内心を推し量る事は相当難しいでしょう。


その声も何がしたいのか分かりませんが、雪ダルマ相手では意味が無いと悟ったのか、幾らもしない内にしなくなりました。


皆が次々に目を覚ましても、不気味な声の事は話題に上りません。
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