雪だるまとペガサス
はっきりと拒絶されたアニフと雪ダルマには為す術もありません。


呆然としていると、何処からともなく、声が響いて来ました。


「これ、皆々方。御客人に対してそれは余りに酷な対応ではありませんか」
透明感のある、心に響く麗しい声です。


アニフが叫びました。
「その物言い! 透き通るような声! 貴女様は白姫(しらひめ)様ではありませんか!?」




そしてアニフと雪ダルマは、白姫様のお屋敷に招かれる事になったのです。


それはそれは立派なお屋敷でした。


でも、雪ダルマはアニフにだけ聞こえる声で言います。
「ここは悲しいお家だね。だってさびしいって泣いているんだもの」




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