不思議な家のアリス
…ていうか私、何こんな見ず知らずの男の胸の中で泣いてんだ?υ
落ち着いたら、今更恥ずかしくなってきた。
隣にいる男から少し離れて、麦茶を一口飲む。
「親父さんから教わった方法だ。」
パパ…から?
そう言えば、この人パパとどういう関係なんだろ?やっぱり教え子?
―ピンポーン..
またお客さんだ。
男を残して玄関に向かい、ドアを開けると…
「「「「有栖川さんのお宅ですか」」」」
…そこにはド派手な四人の男達。
ベタな金髪君に、短めの髪を後ろに流したソフトなオールバック…そしてピンクのツンツン頭。
初めて見たよ、ピンクの髪の毛。
意外にも、一人はまとも…だけど、この人一番威圧感がある。何て言うか…ダークなオーラを身にまとってるっていうか。。
…家、有栖川さんのお宅だったっけ…?
余りの驚きに、思わず表札を確認する。
"有栖川"
「あ、そうみたいです。」
「「「「お線香あげに来ました」」」」
…この人達も、パパの知り合い…?
不信に思いながらも、例に習って仏間に通そうとした…ら。
「おめーら、遅かったじゃねぇか。」