死のトランプGAME
圭介は54枚のトランプの束から”クラブのK”と”スペードのK”を取り出して、ベッドの上に急いで戻った。


「やっぱりな、ゲーム用の”クラブのK”の違和感・・・これはクラブのKの絵柄が違うからだったんだ。」


”50 percent joker Game”のクラブのKと、トランプの束から取り出した自分が持っていたトランプの”クラブのK”を並べて見比べた。


ゲーム用のクラブのKの絵柄は、王様が剣をもち右を向いているのに対して、束から取り出したクラブのKは、剣は持っているものの、王様は左を向いている。


よく見ていないと普段気付かないが、トランプのJ・Q・Kは、スート(スペード・ハート・ダイヤ・クラブ)によって絵柄に違いがある。

そして、束から取り出した”スペードのK”の絵柄と比べた。圭介の予想通りだった。


”50 percent joker Game”の”クラブのK”の絵柄は、本来のトランプの”スペードのK”の絵柄になっている。

圭介はゲーム用の”クラブのK”のトランプを曲げたりして良く観察した。


すると、片方の真っ黒のトランプと同様に、”クラブのK”も、カードより一回り内側に切れ目が一周するように入っていた。


つまり、”クラブのK”の絵柄部分が剥がれるようになっている。


圭介はその切れ目に人差し指の爪を入れて、カリカリと剥がし始めた。そして”クラブのK”の絵柄がピリピリと剥がれカードから完全に分離した。


すると、その剥がしたシールの下から本来の”クラブのK”の絵柄、剣を持つ左を向いた王様が出てきた。



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