死のトランプGAME
木でできているその古びた建物は、周りの草木と呼応し自然と一体化しているようにもみえた。山奥にあって全然違和感がない。


全体は見えないが、ぱっと見た感じかなり大きいだろう。ただし、人が入っているようには全く見えない。


圭介は目の前にある引き戸から建物内に入った。


建物の中は外見よりも綺麗に感じた。しかし、壁や床、天井は黒い木でできており、証明も薄暗く気味の悪い空間である。


こういう機会が無ければ絶対にこない場所だろうと圭介は思った。


建物の内部は旅館そのもので、ここが旅館だということは確かだった。


しかし、外観と比べ内観は改装されているようだ。古い感じに作られてはいるがそれは感じだけであって内観は新しい。


広い玄関を進むと、ロビーらしき場所についた。そしてそのロビーには全身真っ黒なスーツでサングラスをかけている男が３人たっていた。


その男の一人が黒い封筒を出して言った。


「この先にメインフロアがある。１４時にはそこに集まれ。そして、この封筒はそれまでは開けないこと、いいな？」


圭介は静かにうなずいた。


黒服から予選の時同様、黒い封筒を受け取ると、圭介はこの先にあるらしいメインフロアへと向かった。
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