Milk teA KiiS
『...あの日の夕方』
「うん」
『5年前に家を
出てったお父さんから
手紙が届いたの』
「うん」
『会いたいって
書いてあった』
自分の中の
迷いも悩みも
言葉にしたら
以外にもあっけない
あったことだけを
伝えた
そこで感じた思いや
経緯は省略して
「...迷ってる?」
あたしはそれに
返事はしなかった
それは
査定を意味すること
隼人は分かってる
「..ねぇ紗罹ちゃん」
呼ばれたから
顔だけ隼人の方に
向けたら
以外にも優しく
微笑んでいた
「アイス食べに
行こっか」
『は?』
隼人の言葉に
あたしは絶句
いや空気読もうよ
ってか今仮にも
体育祭やってる
最中だからね
『どこに?』
「そのへんの
コンビニとか」
まぁ暑いし..
気晴らしには
なるかな...
幸いにもあたしの
委員会としての
仕事は午前中の
競技でほぼ終了
出場種目も
午後の部は
最後のリレーだけ
ならまぁ...
良いっか
『分かった
行く』