Milk teA KiiS
「もしさ」
ふいに隼人が
口を開く
言葉を選んで
話てくれてるのが
よく分かるくらい
ゆっくりあたしに
問い掛ける
「もし会わない方を
選んだら後悔する?」
『...どぅかな』
5年間
会わない日々を
過ごしてきた
周りから見たら
可哀相とか
思われる状況だと
しても
あたしにとって
これが普通で
日常だった
父がいないことに
今では寂しさすら
微だも感じていない
「じゃぁ
会ったとしたら
罪悪感とか感じる?」
『..多分』
感じない
と言ったらきっと
嘘になる
母はまだ離婚した
ばかりのとき
あたしや妹が
会いたいと口にする
のを極端に嫌った
あたしはそのとき
もぅ中学生だったし
その頃からどっか
冷めてたから
空気を察して
いつからか
会いたいなんか
言わなくなった
だから今もし
手紙が来て
会いたいんだ
なんて言ったら
母は良い顔を
しないだろぅ
会ってしまったら
罪悪感は消えない