Milk teA KiiS

「さて.聞きたかった
ことも聞けたし」

そぅ言って
立ち上がった舞奈海
は軽く伸びをして

「行くよ~」

と扉の方に
歩いて行く

『行くって...?』

「屋上」

『タバコ?』

「それは紗羅と隼人
の用事でしょ?
あたし透牾と
待ち合わせしてんの」

そぅ言って
笑った舞奈海に
納得して
あたしも立ち上がる

廊下に出るとすぐ
騒がしさに
包まれた

人混みを抜け
屋上に
辿り着けば

既に隼人と透牾がいて
ほんの少しだけ
胸が高鳴る

落ち着け
落ち着け

と自己暗示をかけ
舞奈海につづいて
肌寒い風が吹く
屋上に足を進めた

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