Milk teA KiiS

色んな時間を重ねて
たくさんの
思い出が出来るたびに

俺はやっぱり
沙羅ちゃんにだけ
惹かれていたよ。

そんなときに

文化祭の近い
あの日。

1人で迷って
1人で悩んで

1人で決めた
沙羅ちゃんが
俺には少しだけ
寂しく見えた。

頼って良いよって
言いたかったのに

初めて沙羅ちゃんの
涙を見たときは
くそ焦ったよ。

平然としてるの
大変だったんだから。

ただ1つ思った。

俺が守りたいって。

何でも1人で
抱え込む沙羅ちゃんは
本当は人一倍
頑張ってたんだ。

それは沙羅ちゃんの
強さでもあって
弱さでもあるよ。

舞奈海ちゃんも
透悟もいるのに

俺だって
出来ることなら
なんでもするのに。

責めてるんじゃない

ただ頼ること

その1つの勇気を
持った方が良いと
俺は思うな。

ぅわ~なんか
俺くそ偉そうだな。

本当は少し
悔しいんだ。

言える機会とか
作ってやれなかった
自分がさ

せめて笑顔が
見れるよぅにって
作った料理で

笑ってくれて
心底安心した。

本当俺、
料理しか取り柄
ないからさ。

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