Milk teA KiiS

それでも
1週間後の文化祭で
沙羅ちゃんは
普通に笑ってた。

1年ぶりに見た
ステージの上の
沙羅ちゃんは

やっぱり凄く
眩しかったかな。

全身で音を
楽しんでいること

まさに音楽が
大好きだって
言ってるその姿が

なんか凄く
眩しいって思った。

ごめん、
本当はこの頃に
もぅフランス行きの
話があったんだ。

親父の知り合いに
レストランを開いてる
人がいて

そこで料理の勉強も
兼ねて
ある大会に出て
みないかって誘われた。

その大会さ
凄く大きい大会で
色んな料理人が
集まるんだ。

俺にとって
1つのチャンスだと
思った

でも迷ってたんだ。

この学校に来て
もっと一緒に
馬鹿やりたい仲間が
出来て
大切な女の子に
出会った。

離れるのが
怖いなんて

男のくせに
何言ってんだかな、

でも沙羅ちゃん見てて
やろうって思ったよ。

本気で何かに
ぶつかってくこと

格好良いよな、
そんなこと出来る人って

今の俺じゃ
沙羅ちゃんには
届かない。

だから決めたんだ

フランスで
自分の腕を磨くこと。

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