Milk teA KiiS

自然に駆け出した
あたしの体

全身が訴えてる

隼人に会いたいって

そんな気がして
ただただ
間に合うよぅに
祈るしかない

抜けて行く町並みが
いつもより少し
ゆっくりに見える

たった数ヶ月でも
ここには
あたしが初めて
抱いた気持ちが
たくさん詰まってた

そぅ思うと胸が痛い

初めて話た並木道も
一緒に行った丘も

学校も街も
ただの通学路でさえ

今は隼人と
一緒にいた時間しか
思い出せない

こんなシーン

よくドラマで見たな
なんてどこか
客観的な自分がいる

だってまさか

自分がこんなに
走るなんて
思わないもん

でもほら

隼人は最後まで
あたしを考えて
くれてたから

外見も中身も
チャラい隼人だけど

誰より夢に素直で
影の努力を人に
見せない
本当は凄い頼れる
男だって

誰よりあたしが
見てきたはずなのに

人のこと
考えてるよぅで

本当は自分のこと
ばかり考えてた
あたしはなんて
愛がないんだろぅ

遅いかもしれない

でも最後の
あたしからの気持ち

1こだけ
伝えに行くから

お願い

間に合って―

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