Milk teA KiiS
「ねぇ君1人?」
ふとかけられた声の
方を見ると
2人の男の人が
立っている
いかにもサーファー
って感じで
苦手な分野だ
「良かったら
俺らと遊ばない?」
今時こんな古臭い
ナンパあるんだ
なんて1人
冷静になるあたし
シカトして
来た道を帰ろう
としたら
ふいに手首を
掴まれた
「ねぇシカト?」
しつこいな~
『すいませんけど
連れいるんで』
離して下さい
と言っても
手首を掴む力は
益々強くなる一方で
さすがに
まずいかな
って感じていた
携帯も
パラソルの下だし
透牾も舞奈海も
ここにはいない
隼人はナンパだし
あ~だから海
嫌いなんだよ
『離して下さい』
「良いじゃん
遊ぼうよ」
時間にしたら
3分くらいだと思う
でも焦っていたからか
その押し問答が
長々と感じられた