コノミチ
「生まれた病院が一緒で」

親同士も仲良くなっていた。付き合いはそれこそ14年だ。


「いつも遙花ちゃんの話するんだよ、祐介、だからさぁどんな娘か気になってた」


悠里さんは前を向いたまま

「悠里さんは祐介が生まれた頃から知ってますよね?」


「うん、隣町だけど会いには行ったな。今、あたし22だから8歳も違うしね。新生児室にいたの、覚えてるよ。隣、はるかってあったの、遙花ちゃんだったんだね。でもね、会ったのはつい最近なんだ、高校から今まで留学いってたから。だから祐介のことはほとんど知らないよ。」



悠里さんはあたしも見てるんだ。不思議。


「あ、着いた」


ゆっくり歩いたのか、祐介が中にいた。


祐介があたしのことばかり話す、その意味はあたしには全く取れなかった。
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