コノミチ
海を見ていると何だか切なくなる。


「よくさぁ」


そんな気持ちを悟ったのか、祐介が口を開いた。



「はるか、こけて怒られたよな。」


クスッと笑う祐介にあたしも昔を思い出した。


このとき、二人に共通して見えていた幼き日の二人。

明るいはずの未来に、影ができ始めたことは誰も知らない。
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