あたしの執事くん?!
「じゃあ寝るね?おやすみ」
「…おやすみなさいませ」


最近慣れてきたな、この生活。

明日は追試。


バッチリ勉強したから

きっと合格できる。


「…なんだよ、あいつ」


隣の部屋から椿の声が聞こえる。


あいつってあたしのことかな?

ガチャ、


とたんにドアが開いた。

あたしはとっさに目をつぶった。


「俺を頼ればいいじゃねぇか…」


追試の勉強のこと?

だめだよ、そこまで迷惑かけれない


それに…きっとスパルタでしょ?笑


「…ムカつく」


むかつくって……

そんなこと――――っ


「何してんだ、俺」


な、に?

あたしの唇に……

キス?!


椿が?!あたしに…


やわらかくて、優しくて…





その夜、あたしは眠れなかった。
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