♂好き×嫌い♀
ずっと黙っていたのが不思議だったらしく
『あれ、俺のこと知らなかった?』
ともう一度聞かれた。
『あっ、知ってた。』
我にかえってみると、廊下の視線はみんなあたしに集まっている。
明らかに女子には睨み付けられている。
最悪だ、と思いながらも彼の話に耳をかたむける。
『よかった、ちょっと来て』
と言われ、手を引かれていることに気付くのに数秒はかかった。
『えっちょ…』
『いってらっしゃい』
と呑気に手を振っている雅さん。
ちょっと、ちょっと!
助けてはくれないのかい?
とゆーかいつ戻ってきたんだよー!
_