スライス
僕は今年高校二年生。これといって自慢できることも無く、どこかの大学に入れればいいか位の事しか夢は無く・・・・。いや、はたして夢と言えないだろうな。それくらい将来の事にも関心がない。ネット難民になれと言われれば、やっていける自信さえも少しあったりする。そう漫画は好きだ。これは自慢にはならないだろうケド。
ルックスがいいかと言う話題になれば、いつも父を恨んだ。
この猫っ毛もいやだし、身長も175は欲しかったのに五センチ足りない。
身長をきかれて170と言うと、「おまえサバ読んでない。無理に170にならなくてもイーって」といわれるのが落ちな微妙なサイズに、将来さえ占っているように感じる。ただ、今の所それほど体脂肪率が高いわけじゃないって所が唯一の救いかも知れない。だから体の話題になるとまずその事を話題に出すようにしている。あとは、さほど誇れるものがないからだ。

とにかく今日はバイトに行かなきゃならない。コンビニで二時間だけだけどバイクのお金は自分もちだから仕方がない。この年でローンを払わなきゃならないって頑張るのも辛いもんだ。大人になっても新築一戸建てを望む女性とは付き合うことは出来ない。もちろん付き合ってもくれないだろうケド。
ぼくの女性関係は二件先のクミだけかも。彼女は幼稚園から中学までは同じだったが、高校では別の所に通っている。もちろん僕よりはランクは上だ。昔ながらの付き合いだケド、彼女が僕と話したり遊んでくれたりするのは、自分が優位にたっていられるからだと五歳の頃にきずいた。それは鉄棒を教えてくれていた時の事だった。そんなことはどうでも良いが、、、。
今になっても、僕を呼んではコケ卸してくれる。ほんと嫌味だ。ただ今ネット難民予備軍の僕にとっては、この空間さえも女性と一緒にいられるという男子の最高の願いが叶っているというこの状況は、たとえ蔑まれても、なぜかイヤにならない。同じ難民でも頭1つでてるって感じで、ある意味自慢でもあったりする。
友達にも、女子と一緒に行くとか言うだけで、かなり食いついてくる。それが誰であっても、どんな正確だろうと、やつらの頭は巨大な妄想に包まれ、かなりの美人に仕立ててくれるからだ。
だから自分でも不思議だが、こんな関係であってもずっと続いて欲しいと感じてしまう。
なさけない、、、、、、かもな、、、、、。
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