material girl


「あははっ、ごめん、ごめん。実は、あたしのお父さんのいとこがカリフォルニアでパンクバンドやっててさぁ。知り合いなの♪で、今度のJapan Tourのスタイリストにあたしを指名してくれたってワケ。まぁ要するにコネよ、コネ。だからなぁんにもあたしは凄くないのっ☆」

素直に種明かしをしたあたしを、モモはキラキラ目を輝かせながら見てる。

「っていうか、そんな知り合いがいることがすごいしっ!!コネだろうが何だろうが、チャンスは掴んだもん勝ちだよっ!これで上手く行けば、もしかしたら航輝クンより先にデビューもありえるかもよっ!?ヤバくない?」

っていうか、あたしよりモモのが興奮してない?(笑)

モモは妄想族の気があって、どうやら勝手にあたしの未来を妄想してくれちゃってるみたいだ…

そんな上手く行けばいいケド。

現実なんて、そんな上手い具合に行かないのが、事実。

あたしは、とりあえず出来るだけのことをするまでだ。


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