material girl


その時、偶然にもママぐらいの歳の男の人が家から出てきて、あたしはとっさに近くの家の影に隠れた。

「じゃあな、父さん、母さん。元気でな、また遊び来るから。」

「おじーちゃん、おばーちゃん、バイバーイ!」

「またね、サクラとダイキに会えて、おばあちゃん嬉しかったわ♪加奈子さんもまたいつでも遊びに来てちょうだい。」

「はい。ありがとうございます。」



分かっていた。

彼にだって、家族がいるだろうってことぐらい。

ママが高校の時から、20年以上の月日がたってるんだもん。

当たり前だよ。

あたしはバカか。


< 126 / 303 >

この作品をシェア

pagetop