material girl
その時、偶然にもママぐらいの歳の男の人が家から出てきて、あたしはとっさに近くの家の影に隠れた。
「じゃあな、父さん、母さん。元気でな、また遊び来るから。」
「おじーちゃん、おばーちゃん、バイバーイ!」
「またね、サクラとダイキに会えて、おばあちゃん嬉しかったわ♪加奈子さんもまたいつでも遊びに来てちょうだい。」
「はい。ありがとうございます。」
分かっていた。
彼にだって、家族がいるだろうってことぐらい。
ママが高校の時から、20年以上の月日がたってるんだもん。
当たり前だよ。
あたしはバカか。