material girl
「…ありがとう。パパの言葉に、救われたかも。」
素直にそう言うことが出来た。
ママが泣いてる。
パパは優しく微笑んだ。
「ってか、何でママが泣いてんのぉ?意味分かんないから(笑)」
笑ったあたしに、ママが言う。
「だってぇ。良かったー、リサの気持ちが少しでも軽くなって…」
ママがどれだけあたしの事を心配してくれていたかが、分かった気がした。
「分かったから。泣かないでよ、ほらっ。あたし明日も朝早いんだから、もうそろそろ行くよ?」
ママにティッシュを渡しながら言った。
ママが無言で頷く。
「じゃあ、今日はありがと。」
そう照れくさそうにあたしは言って、リビングを後にした。