material girl


好き。

その言葉にドキッとした。

嫌いじゃないって言われたことはあっても、ヤツから好きって言われたのは、初めてだったから。

いつもなら腹の立つセリフなのに、この時は何も言いかえせなかった。

「今日はありがとう。おやすみ☆」

忍成はまるで何もなかったかのように、眠りにつく。

寝顔でさえ、こんなキレイだなんて反則だ。

嫌いなはずなのに、嬉しいと感じる自分がいる。

やっぱあたし変だ。

酔ってるから?

早く寝てしまおう。

そしたら明日にはいつものあたしに戻ってるはず。


< 204 / 303 >

この作品をシェア

pagetop