material girl


一瞬目の前が真っ白になる。

でも彼的には、家族同然だから、挨拶変わりっていうか、そんな深い意味はないんだって分かっている。

ただあたしは、忍成の目の前だってコトに動揺していた。

とりあえず冷静を装い、話しを変える。

「クレアおばさんと2人だけで日本来たの?」

「ハイ。Dadはシゴトあるからコレナカッタ。」

「アレはLeo!? オオきくナッタっ!」

ライアンがレオを見て少しびっくりする。

確かに、あたし達が13歳だったわけだから、レオなんてホントガキだったもんな。

ライアンがレオのところへ行き、2人が話しはじめたところで、あたしは忍成を見た。

あたしのコトなんて気にもとめずに仕事をしてる彼に、何故かがっかりした。

こないだからあたし絶対おかしいし。


「すみませんでした、手伝います。」


そう言いながら、忍成のもとへと戻る。


< 227 / 303 >

この作品をシェア

pagetop