material girl
「大丈夫だよ、もうほぼ全て終わりだし。彼との久々の再開はもういいの?」
忍成がなんてことないようにそんな事言うから、何故か胸が痛む。
「っていうか、彼といて変なウワサとかたってもいいんですか?一応あたし達、恋人ってコトになってるし。」
何言ってんだ、あたし。
「別に僕はキミのプライベートな時間まで束縛するつもりはないよ。ただ仕事先で恋人のフリしてくれれば、後は恋人を作ってくれても構わないし。キミが僕の為にそこまでしてくれるなんて以外だな☆」
「っ別にあたしはただ、一度約束した事は徹底的にやり通す主義っていうか。」
ついつい出てしまう言葉は、こんなひねくれたものばかり。
今さら素直になんてなれないあたし。
忍成が笑った時に、ドアがノックされ、スタンバイするようにとADの男の子が言い残し、去っていった。
いよいよ本番だ。