material girl
「沙織さん、かな。今のトコ考えてるのは。」
あたしの言葉に航輝とモモがびっくりする。
「なんでっ!?忍成さんじゃないの?」
「うん。仕事と恋愛は別だし。確かに忍成のスタイリングも尊敬するけど、あたしとは何か違う気がするんだ。沙織さんのもとで一番勉強してみたいと思う。美香さんもあたし好きだし。」
そう、美香さんがついてるスタイリストさんが沙織さんなんだ。
類は友を呼ぶっていうか、二人はタイプが似てて、息もぴったりあってる。
この会社に入って、数少ない尊敬に値する先輩だと思った。
「いんじゃね?リサっぽい。」
航輝があたしを見て笑う。
「一緒のチームが良かったけど、まぁ仕方ないね☆これからはじゃあいいライバルとして、三人別々のチームで頑張ってこう♪」
モモがそう言って、水の入ったグラスを掲げる。
あたし達三人は水のグラスで乾杯をして、水を飲み干した。