material girl


「僕ですか?撮影用の服でも何でもないんですけど、いいんですか?」

忍成さんは少し不思議そうにしながら、あたしの方へと歩いてくる。

「いいんだよ、忍成くんはスタイルがいいからね、ジーパンにTシャツだってさまになるんだから。羨ましいよ。じゃ、隣並んで。」

真希さんのダンナさんの指示で、忍成さんが少しためらいがちにあたしの隣に並んだ。

「じゃあ…設定としては恋人っぽくしたいから、まずは手つないでみて?」

そんな真希さんのダンナさん、カメラマンの指示で忍成さんがあたしの左手をとる。

っ!!

たかが手繋がれただけなのに、ドキドキしてしまうあたしは重症だ。

「いい表情だね♪可愛いよ、リサちゃん☆」

そんなカメラマンさんの言葉に、もっと顔が赤くなる。

「じゃあ次は、忍成クンが後ろからリサちゃんを抱きしめてみて?」


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