material girl
「…ちゃん、リサちゃん!」
気がつくと、和真さんが目の前にいた。
「えっ、あ、和真さん。」
「どーしたの?忍成さんに見とれてた?なんて☆」
和真さんにそんなことを言われて、自分が初めてあいつを見つめてたことに気づく。
「あはは、や、なんかちょっとボーっとしてました☆」
笑ってごまかしたあたしにお酒を勧める和真さん。
「じゃあ、もっと飲んじゃって♪航輝クンも、ほらっ!」
航輝クンにもビールをつぐ彼。
きっとあたし達が無言だったから、気使ったんだろうな。
どこまでいい人なんだろう、この人は。
「よーし、じゃあ今日は超飲んじゃおうかな♪あたしかなり飲めますから。」
和真さんに笑顔でそう言うと、あたしは、グラスに注がれたビールを一気に飲んだ。