material girl


「…愛されようなんて、思ってないです。僕が、ただリサさんを好きなんです。一生片思いでも、いいんです。」

彼の言葉に、今度はあたしがびっくりした。

さっきの発言で、完全に引かれたと思ってたから。

「マジで言ってんの?それって、あたしと付き合いたいってコト?」

あたしの質問に、彼は今度は真剣な顔になる。

さっきまでとは違う、男らしい表情に、ドキッとする。

「リサさんがOKなら。」

「あたしは愛さないよ?それだけは言っとくけど。今まで付き合ってきたやつとか、あたしの気持ちがそいつに向いてないだとか、超束縛されて、そーゆーのウザいからさ。そーゆーのなしって誓える?」

「はい。」

まぁ最初はみんなそう言うんだけどね。

後で、やっぱ自分のものになんないのが物足りなくなって、みんな離れてくんだから。

コイツもきっとそう。

まぁ諦めてもらう為にも、いっか。

可愛い顔してるし、スタイリストとしても才能あるし?

「わかった、じゃあ今から付き合おっか、あたし達。」


こうしてあたしは、酔っぱらって、年下の男の子を彼氏にしちゃいました。


< 49 / 303 >

この作品をシェア

pagetop