material girl
なんだか気まずい…
エレベーターの中は2人っきり。
今までの男なら、こーゆー時はイチャイチャしてくるっていうか。
隙さえあれば触ったり、キスしたりしてた。
でも彼は、何もしてこないんだもん。
無言だし。
なんかこっちが意識しちゃう。
「あー、だりぃ。二日酔いってなんでこんな辛いんだろ。」
重い空気を断ち切る為、ドア側を見たまま、航輝の顔を見ずに言う。
「…飲みすぎっからだろ。」
え?あれ??
今、ありえない声がしたような…
「え?」
あたしが航輝に向き直ると、笑顔で彼があたしを見る。
「はい?」
やっぱさっきのはそら耳か。
声が、似てたから少しびっくりしたかも。
天からの声を聞いちゃうなんて、あたしヤバすぎ!