material girl

そう言って、今度こそ２人の手を引いて、あたしはエレベーターに乗り込んだ。

忍成はニヤつきながらその階のホテルの部屋へ続く通路へ消えていった。


｢何なの、アイツ!?マジ無理、超うざいし！ありえないっ！！｣

怒りのおさまらないあたしは、エレベーターのボタンを連打しながら、モモと航輝に愚痴る。


｢…結局、忍成さんは白？｣

モモが放心状態のまま、ポツリと呟く。

｢でも、オ、僕とキスしてもいいって言ってたような…｣

航輝が少し考えながら言う。

｢…ってことは、バイ？？｣

｢っていうかっ！そんなんもうどーでもいいしっ！！とりあえずアイツは人間じゃないっ！変人よ！もしくは宇宙人っ！！｣

あたしがモモの言葉を遮って、怒鳴った。

もうアイツの話しなんてしたくもない。

考えれば考えてるほど、ムカついてしょーがない。