material girl
それからあたし達は、ホテルを出て、駅までの道を歩く。
だいぶ怒りがおさまってきたあたしに、モモが声をかける。
「大丈夫?」
「何が?」
「何がって言われると…キスされたコトとか?」
モモの言葉に、今度はあたしが笑って答える。
「あぁ。あんなん別にどーってことないし。ただアイツが、あたしは当然気にしないみたいな、当たり前みたいな言い方したのがムカついたっていうか。大丈夫、あたし、マジで愛とか恋とか信じてないから。」
あたしの言葉に、モモは複雑そうな顔をした。
何でこう言うと、人ってこう、可哀想な目で見るんだろうか。
愛を信じれないことって、そんな悲しいコト?
あたしには全然分かんない。