執事と私の8ヵ条。
「違います。…今の、傷ついている結衣様を放っておくことは…。

私には出来ません。」

きっぱりと言われてしまって、私はそれ以上何も言うことが出来なかった。

二人で黙って空を見上げる。

空はいつだって変わらない。
私が片思い真っ盛りの時も、失恋した時も、今だってそう。

ただ雲がゆっくり流れるだけだ。
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