忘れないで
「そーいやあさあ波留」
「なに?」
「昨日の市ノ瀬桜の告白どーした??」
「ああ、あれ告白じゃなかった」
「えっ?!」

汰玖は大袈裟に立ち上がって「まじで?!」と言った。

「うん。なんかサッカー部に入ってくれって」
「で、どーした??」
「入ったよ。サッカー部」
「え?!お前それでいーの??だってお前中学の時…
もう二度とサッカーは…って」
「しゅんはさ、何もしらないんだ。だからサッカーやってる俺を見たがってる。
応援しに来てくれるってゆってる」
「しゅんちゃんに言えばいいじゃん…中学の頃の…」
「絶対傷付くだろ?」
「でも…」
「きっと大丈夫…」
「…………じゃあがんばれよ」
「おう」

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