ちょこ娘
そして、私と梨絵
イッチーと……
【佐々木 海斗】
「今は彼女募集中でぇす!!!
スキな食べ物は女の子っす!!」
と自己紹介をかわした
お調子者さん♪
【田中 涼】
「よろしくー」
と短ーい自己紹介をした
たまに毒舌、クールな美男子★
この5人は、すぐに仲良くなり
会話も弾んでいた。
すると、海斗がこんな事を言い始めた。
「梨絵ちゃんってー
…ちっちゃい頃、どんな子だった?」
ズキ―…
少し胸が傷んだ。
「え?わ、私!?
……んーとねぇ、色々勘違いしてたなぁ。
焼きそばパンとか、
パンがそばになってる食べ物だと思ってたよ!!」
絵梨が【えへへ♪】的な
笑顔をしながら答えた。
皆、大爆笑。
だけど、私は苦笑い。
だって―……
「ちょこちゃんは?」
そんなのお構いなしに海斗が言った。
ドキ―…
今のドキは、ときめきなんかじゃない。
私は、絵梨の方を横目で見た。
絵梨が心配そうに私を見ている。
私が口を閉じたままなので、
「どーした?」
と、涼が私に問い掛けてきた。
私は大きく息を吸って
俯きながら答えた。
「わ、私、小さい時の記憶ないんだぁ…。」
一瞬にして空気が変わった。