ちょこ娘
・・・。
・・・・・。
・・・・・・・・沈黙。
皆の気持ちはわかる。
どう反応すればいいか、どう答えればいいか、
わからないんでしょ。
そうして、
私に小さい頃の記憶がないことを知った人達は
私をそういう目で見る。
わかってるけど
やっぱつらいなあ。
梨絵は違ったけど。
なぜなら
梨絵も私と同じような傷を背負ってるから。
梨絵はーーー・・・・・
「そーなんだ。
俺の小さい頃は花飾りとか作ってたな。」
「え?」
イッチーがいきなり言い出したから
びっくりした。
「俺、得意だぜ。
お花で作ったネックレスとかブレスレットとか♪」
・・・。
・・・・・。
・・・・・・・・ぶっっっっ
「一ノ瀬君、乙女~★」
海斗が吹いてから言った。
「あはは~!
じゃあ、今度私にも作ってよー♪」
梨絵が言った。
空気が戻った。