ちょこ娘



・・・。

・・・・・。

・・・・・・・・沈黙。



皆の気持ちはわかる。
どう反応すればいいか、どう答えればいいか、
わからないんでしょ。
そうして、
私に小さい頃の記憶がないことを知った人達は

私をそういう目で見る。


わかってるけど
やっぱつらいなあ。


梨絵は違ったけど。
なぜなら
梨絵も私と同じような傷を背負ってるから。

梨絵はーーー・・・・・



「そーなんだ。
俺の小さい頃は花飾りとか作ってたな。」



「え?」

イッチーがいきなり言い出したから
びっくりした。



「俺、得意だぜ。
お花で作ったネックレスとかブレスレットとか♪」



・・・。

・・・・・。

・・・・・・・・ぶっっっっ


「一ノ瀬君、乙女~★」

海斗が吹いてから言った。


「あはは~!
じゃあ、今度私にも作ってよー♪」

梨絵が言った。




空気が戻った。



< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop